遊爺札幌競馬塾

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種牡馬 サウスヴィグラス

今回取り上げるのは昨年3月にこの世を去ってしまったサウスヴィグラス。

 

中央競馬のリーディングランキングではそれほど上位の種牡馬ではないのですが、ダートには滅法強い事で定評がある種牡馬で、地方競馬のリーディングサイアーに過去4回輝いています。

 

父はエンドスウィープ(その父フォーティナイナー)、母の父はスタードナスクラという血統。

アメリカ産の外国産馬として輸入され、仕上がりの早いイメージが持たれがちなエンドスウィープの産駒ながらオープン入りしたのは4歳時の2月。

4、5歳時にはダートのオープン~交流G2あたりで勝ち負けを繰り返し、安定した成績を残していたものの、本格化したのは6歳以降のこと。

それ以降、1400m以下のレースに於いては殆どのレースで勝利するなど手に負えない程の強さを見せ、ラストランとなったJBCスプリントでマイネルセレクトを破ってG1初制覇を成し遂げる活躍を見せています。

圧倒的なスピードとパワーを併せ持ち、まさにダート短距離のスペシャリストといった活躍振りでしたね。

この馬は実際に北海道スプリントカップの時に札幌競馬場で見たことがありましたが、他馬とは明らかに体型自体が違っていて、筋肉量の多いダート短距離馬達の中に入ってもなお、はち切れそうな筋肉でまるで豆タンクのようでしたね。

 

現役引退後には静内で種牡馬入りしましたが、日本では人気になりにくいダートでの活躍馬ということもあり、当初はそれほど高い評価ではなかったのですが、主に地方競馬のダート戦で産駒達が軒並み活躍を見せ、その評価は大きく向上。

かつて地方競馬の名種牡馬と言うとアジュディケーティングでしたが、ゴールドアリュールと共に2010年代を代表する種牡馬としてその地位を築き上げました。

また地方だけでなく、中央でも活躍馬は出てくるようにもなっていますね。

自身は昨年22歳で死んでしまいましたが、高齢になっても多数の種付けをこなし、今後も多数の産駒達がデビューを控えており、まだまだこの馬の産駒の活躍は目にすることになりそうです。

 

では、産駒の傾向について見ていきましょう。

 

まずは距離適性について、まずは芝から。

 

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非常にわかりやすい結果が出ていますね。

出走自体の大半がマイル以下の短距離のレースとなっており、2000mを超える距離では出走すら1件もないというかなり極端な偏りぶりです。

また、全体的に見てそれほど好走率は高いものではなく、距離の長短に関わらず芝での信頼度は決して高くないことが見て取れます。

 

では続いて主戦場であるダートを見ていきましょう。

 

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はい、芝と比較して圧倒的に出走数が違っていますね。

サウスヴィグラス産駒の多くは地方競馬に所属していて、これはJRAのみのデータとなりますから実際には出走すら殆どがダートということになります。

距離に目を向けてみるとやはり短い距離に好走傾向があることがわかります。

この表にはありませんが、特に1000mでは複勝率が32.0%とかなり高い実績を残しています。

ただ、かなり集中的に短距離に使われてはいるものの1800mまでは好走も決して少ないわけではないことも数字が示しており、中にはある程度融通が利く産駒もいることもわかりますね。

 

では、渋った馬場ではどうなのかも見ていくことにしましょう。

まず芝のデータを。

 

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芝での出走数が少ないことからサンプルの量が少ないため、データとしての信頼度は高いものではないんですが、強いて言うなら良馬場とそれ以外では大差はない、といったところでしょうか。

 

では、メインのダートではどうなのでしょうか。

 

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結論から言うとダートに於いても馬場状態による差は殆ど見受けられません。

稍重では僅かに良い成績は残っていますが、このくらいであれば誤差の範疇と見ることも出来るんじゃないかと思います。

典型的なパワータイプの種牡馬ですが、脚抜きの良い馬場であってもパフォーマンスはさほど変わらないという認識で良いかと思います。

 

では続いて得意にしているコースを見ていきます。

出走回数80回以上と言うフィルタリングにて算出しています。

 

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ものの見事にダート短距離コースがズラリと上位に並んできます。

特に北海道での成績は秀逸で、函館、札幌データの成績はフルゲートの少なさを加味しても非常に高いものとなっています。

上位3コースについては単複共に回収率も100%を超えており、得意としていることがはっきり示されています。

尚、ここでは80という出走回数のフィルタリングのために表からは漏れていますが、札幌ダート1700mでも30%を超える複勝率をマークしていますね。

とにかく小回りで直線の短いローカルのダート短距離戦に於いては滅法得意にしており、地方競馬で抜群の成績を残しているのも頷けるデータとなっています。

 

相性の良い母父についても見てみましょうか。

 

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日高地区の牝馬が主な種付け相手だったこともあり、かなりバリエーションに富んだ血統の牝馬との配合が見られます。

ここでは80回という出走数のフィルタリングを行っていますが、やはり全体に内国産牝馬の産駒が多くなっており、輸入牝馬に配合されたケースはそう多くはありません。

たられば…ですが、仮に優れた資質を持つ牝馬に配合されるケースが多かったならば相当な活躍を見せていたでしょうね。

で、そんなサウスヴィグラスと好相性を残しているのは上記の種牡馬達。

全体に中長距離向きの種牡馬が多い傾向が出ています。

そうした持久力を持つ配合に於いても産駒の大半はダート短距離を得意にしているところを見ると、自身の影響力はかなり強いようですね。

 

正に「ダート短距離」という特色が非常に明確に現れている種牡馬で、そうした点に於いてはかつてのアジュディケーティングと被るところがありますね。

以前は地方競馬専用に近い存在でしたが、今ではJRAで走る産駒も少なくなくなりました。

基本的にはスプリンターとしての適性が高いのですが、ローカルならば1700、1800でも対応出来る産駒も少なくはない、といった感じでしょうか。