遊爺札幌競馬塾

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2019年 ヴィクトリアマイル回顧

まずこのレースの勝ちタイムが1:30.5。

問答無用の日本レコードがマークされたこのレース。

非常に早い時計が連発していた今の東京競馬場芝コースの馬場状態とアエロリットの強烈な逃げによって作り出されたラップは凄まじいものとなりました。

1000mの通過タイムは56.1。

これはコーナーのある芝1000mの日本レコードを上回るタイム、続く1200mの通過タイムが1:07.3。

これほどの超高速ラップを刻んで尚、ラップは大きく落ちることなく1400mの通過タイムはこれまた芝1400mの日本レコードを上回る1:18.8という破格のタイム。

 

この日は条件戦でも古馬G1に匹敵するかのようなタイムが計時されていただけに勝ちタイムは1:31台前半もあるのではないかと推測していましたが、現実はそれをも大きく超えてきました。

 

この超速タイムを生み出したのはこの超高速馬場もありますが、それに加えてアエロリットの積極的な走りに他ならないでしょう。

 

横山典弘騎手らしい腹の据わった騎乗と言うか、思い切りという言葉すら振り切ったような騎乗でした。

 

終わってみればこれだけのハイラップを刻んだレースながら、上位に来たのは中団に控えていた馬だけで、後方にいた馬達は結局届くことはありませんでした。

とは言え、かなり厳しい流れだったのは確かで、結果的にノームコア、クロコスミア、ラッキーライラックなど一定以上のスタミナを持っていただろう馬達が上位に入っています。

 

流石にアエロリットは飛ばし過ぎたきらいはありますが、仮にもうコンマ数秒ラップを抑えていたならばこの馬がそのまま押し切っていたかもしれませんね。

 

では、上位の各馬について振り返ってみましょう。

 

ノームコア

道中は馬群のほぼ中ほどを追走。終わってみればこの位置がベストポジションだったと思いますが、この位置取りを保ったまま、直線へと。

早いラップとなったことで一定以上の持久力が求められる流れになったこと、極限レベルの瞬発力を必要としなかったことがこの馬のパフォーマンスを引き出した印象です。

馬のコンディションも十分に良かったのでしょう。

もちろん、そのように導いたのは鞍上のレーン騎手に他なりません。この馬とは初めてのレーン騎手でしたが、ほぼ完璧な騎乗だったかと思います。

恐らく常に安定してこのレースのようなパフォーマンスを見せられるわけではないと思います。

 

プリモシーン

道中は中団のやや後方寄り、勝ったノームコアの少し後ろに位置。

この馬も離され過ぎず、近過ぎずのポジションをキープしたまま直線での末脚に掛ける形に。

最速の上がり33.0で猛追してクビ差まで迫ったところがゴールでした。

勝ったノームコア同様、ポジショニングとしてはほぼベストだったかと思います。

仮にノームコアの位置にいればむしろ末が甘くなっていたかもしれませんね。

前走は中山で牡馬を相手に好走してはいましたが、恐らくこの東京の方が適性は高かったのではないかと思います。

 

クロコスミア

道中は上位2騎の前方、ラッキーライラックと並ぶような位置で追走。

こちらも直線を向くまでは焦らずに構え、ラッキーライラックと共に並ぶように進出、最後までしぶとく脚を使い、最後はわずかにそのラッキーライラックにハナ差先着。

本質的に中距離指向の強い馬ですが、この激しい流れでそのスタミナが生かされたようですね。

あれ以上の上がりとなればこの馬にはちょっと厳しくなっていたでしょうし、あれ以上深追いしていれば少なくともラッキーライラックには敗れていたかと思います。

落ち着いてこの馬の競馬を試みた戸崎騎手の好騎乗だったように感じます。

 

ラッキーライラック

前述のクロコスミアと並びやや前目での競馬。人気でもありましたし、位置取りとしてはまあ妥当なところかと。

直線に向いてそれほど手応えは良くないようにも見えたのですが、最後まで止まることなくしぶとく食らいついていました。

位置取りとペース次第では十分に勝てたレースだろうと思えるだけに強さは示しています。

総合的に見れば能力的にはアーモンドアイ以外ではこの世代トップクラスの力量は持っているでしょう。

完璧と言わないまでも立場も合わせて考えればまあ及第点の騎乗かと思います。

 

アエロリット

前述したように横山典弘騎手らしい非常に度胸の良い思い切っていた騎乗でした。

この馬自身、爆発的な末脚を使うというよりは父クロフネのようにデピュティミニスター系らしい持続性の高いスピード能力が持ち味でもありますし、この日の前が容易に止まらない高速馬場だったことも合わせて中途半端に先行するよりはガンガン飛ばしていってみよう、となったのかもしれませんね。

飛ばし過ぎた面はありますが、これが彼の持ち味でもありますし、その結果としてレースは非常に引き締まり、タフなものとなりました。

そしてこれだけ激しく飛ばしに飛ばしながらもそう差のない走りをしているのですから改めてこの馬のポテンシャルの高さも感じさせました。

 

 

 

しかし、早くなるだろうとは思ってはいましたが、正直これほどまでとは思いませんでした。

いくら超高速馬場とは言え、スプリントG1級のハイラップを刻みながら最後まで11秒台で進んでしまいました。

ただ、全体のラップを見てみると確かにかなり早いものの比較的前目の馬も完全に止まっていないように壊滅的なペースではなかったとも言えます。

 

上位に入った馬達の評価には注意していきたいと思います。